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創立について

昭和24年極月29日

鹿児島経済同友会創立発起人代表
勝 田   信

年の瀬もおし迫り一入御繁忙のことと拝察いたします。

顧みまするに、鹿児島が廃墟にひとしき戦災を蒙って以来、これが再建と更に大いなる発展へ回生の歩みを進めてから早や4年、しかしその歩みの未だ遅々たるは何人の責任であり、誰の罪でありましょうか。申す迄もなく鹿児島県官民総べての責任に帰すべきは勿論、とりわけ我れ我れ経済界に身を置く者も、その重大なる責任の一半を負担すべきは誰人も異論のないところであります。思うに、鹿児島は経済、政治の中心地東京、大阪等より最も遠隔の地に位し、経済、政治上のあらゆる知識、情報を吸収すること極めて困難であるため、近来迅速な転移を示す我が国経済界の実状に対し不知不識のうちに迂遠となり、ひいて結局本県産業、経済界の発展に多大な支障を及ぼし、その再建と発展をも亦阻害しつつあることは、既に大方の経済人の日夕深憂してやまないところとなっています。

之がためには一日も早く中央の経済情報を入手し、その資料に基づいてお互いに研究、討議する真面目な中堅経済人の純粋結集体をもちたいとかねがね念願していましたところ、此のたび幸いにして東京に本部を有つ経済同友会の趣旨が、悉く我れ我れ経済人の希求するところ軌を一にしていることを知り、その一翼として同様の志をもたれる方々と相語らい、茲に今回鹿児島経済同友会を創立いたしたいと発願するにいたった次第であります。

東京の経済同友会本部が特に標榜しておるところは別紙趣旨書にも明らかな通り

  1. 本会は純粋な経済人の集まりであって、政治的立場はあくまで無色であり、如何なる政治的党派にも属しないことであります。従って中央、地方を通じ政界に関係ある方々には御参加願わない方針であります。
  2. 政治問題、経済問題、労働問題等は相関連して之を分離して考えること不可能であります。よって本会は個々の問題に関し、又個々の場合に応じ、会員各自が自由なる立場において、本会の意見を表明しますが、前項で述べた通り政治的には無色であると同様、労働問題についても、本会は労働組合に対するが如き経営者団体ではないことを明らかにしております。
  3. また本会は頭初申し上げた通り純粋な経済人が自由な個人の立場で参加し、自由に、気楽に討論研究したいということを目的としていますので、毎月定例会への会員自身の御出席を非常に重んじ、代理出席等は認められておりません。

鹿児島経済同友会も、こういう経済同友会本部の趣旨に全面的に賛同いたし、その趣旨のもとに新たに進歩的な中堅経済人の結集を図りたいと存ずる次第であります。 そこで以上の趣旨に御賛同願いまして、本県経済界の興隆発展のために、本会創立発起人の一人として特に貴台の御参加を得たく、茲に切に御招請申し上げる次第であります。

何卒御参加賜りたく、貴意を得ました上で、来春1月中に創立総会を開催いたしたいと存じおりますれば、これ亦今より御高含願い上げます。

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